「民家に学ぶ家づくり」を読んで

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 「民家に学ぶ家づくり」吉田桂二を読んだ。
有名な建築家であり、しかも伝統的な木造住宅建築に造詣の深い吉田先生はかねてより尊敬する建築家の一人であり、暮らしを深く洞察されくりだされる間取りやディティールには感服するばかりで、勝手に片思いしているようなものなのですが、「民家に学ぶ家づくり」を読んでさらにその造詣の深さに感激した。


トイレの位置は家相から?

新築、増改築に関わらず家相を気にする方は多い。
家相によるとトイレや風呂などの水周りは辰巳の角(南東)が良いとされている。

朝日から日中にかけて日の当たる良い場所になぜだろうと、かねがね思ってきた。

「民家に学ぶ家づくり」のなかにこれまでの疑問が解けた。


農家の家では便所は家の外にあるのが通例で、においを避けること、肥料にするため、戸外にあったほうが便利なこと。それも日当たりの良いところを便槽にした。腐敗するのが早くて堆肥になりやすいからだ。

そうか!である。そもそも、家相は先人の知恵が活かされたものだとは思っていた。
事実、かまどのある場所が明るくては残り火があっても気が付きにくい。ましてや食べ物が痛みやすい。
玄関が南向きを好むのも「田の字間取り」時代からの歴史を考えればうなずける。

トイレの位置だけは風向きの関係だろうか?などあれこれ考えて来たがこれで納得。
戸外にある辰巳の角であれば母屋の日照には影響を及ぼさない。しかしこうした先人の知恵がいつのまにか現在の住まいをプランするうえでも残ってしまったのだろう。

※近藤が住宅専門書や業界紙などを読んで、これはと思うものの備忘録です。