自立循環型住宅

「自立循環型住宅住宅へのガイドライン」を見て

「自立循環型住宅」では、


     
  • 気候や敷地特性などの住宅立地条件及び住まい方に応じて極力自然エネルギーを活用した上で、

  • 建物と設備機器の設計や選択に注意を払うことによって、居住性や利便性の水準を向上させつつ、

  • 居住時のエネルギー消費量(CO2排出量)を2000年頃の標準的な住宅と比較して50%までに削減可能で、

  • 2010年時点までに十分実用化できる住宅 と定義。


対象として


  • 比較的温暖な地域=概ね関東以西の地域

  • かつ、一戸建ての木造住宅を条件としてガイドラインがまとめられている。

jiritu.jpg現実に4人家族(世帯主45歳会社員・配偶者42歳専業主婦・17歳高校生女子・15歳中学生男子)が住む東京の戸建住宅(敷地63.5坪・延床38.75坪)を条件として「基準となるエネルギー消費構成」を推定し、この基準のエネルギー消費量をもとに実証実験と数値シュミレーションをで省エネ効果を数値化している。

暖房に関しては昭和55年省エネルギー基準を適用
家電類は2000年製品を基準とする。

上記条件での基礎となるエネルギー消費構成

エネルギー

用  途

 エネルギー消費基準値(一次エネルギー換算値)
部分間欠暖冷房の場合 全館連続暖冷房の場合
暖  房 12.8 GJ 15.4% 43.2 GJ 37.1%
冷  房 2.4 GJ 2.9% 5.3 GJ 4.6%
換  気 4.7 GJ 5.6% 4.7 GJ 4.0%
給  湯 24.5 GJ 29.4% 24.5 GJ 21.0%
照  明 10.7 GJ 12.9% 10.7 GJ 9.2%
家  電 23.7 GJ 28.5% 23.7 GJ 20.3%
調  理 4.4 GJ 5.3% 4.4 GJ 3.8%
合  計 83.2 GJ 100% 116.5 GJ 100%

※単位GJ(ギガジュール)

個々の省エネ技術は別の機会に備忘録として書き込むこととして、基準エネルギーの用途に注目したい。

全館連続暖冷房の家庭は多くないと思うので、部分間欠暖冷房の場合でみると、給湯で全体の29.4%をしめている。
ついで多いのは、家電28.5%となる。この二つを合わせると57.9%となり、給湯・家電関係で約6割近くのエネルギーの消費をしていることになる。

昨年、CO2削減のため、クールビズ(現在はウォームビズ)が提唱されているが、一般的な家庭では冷暖房にかかるエネルギー消費は合計しても18.3%どまり。

5_1_1.jpeg住宅リフォームに携わるものとして当然のこととして全ての分野で省エネを考えた提案をすることは当たり前のことだが、省エネを考えた場合は給湯で使用されるエネルギーに注目しておく必要があるだろう。
今話題のエコ給湯なら単独で20%の省エネを期待できる。

また、家電の占めるエネルギー消費も馬鹿にできない。
   最重点家電:冷蔵庫・テレビ
   重点家電 :温水暖房便座・電気ポット・洗濯機
トイレのリフォームのときは、値段や機能だけでなく温水暖房便座の消費エネルギーも考慮してお勧めしなくてはならない。

あと面白いのは、調理用コンロに関してはIHコンロとガスコンロとの有意差が見出せなかったとしているところ。コンロに関しては利用者の価値観により決めていただけば良いということになる。
優位性の見出せなかったIHコンロですが、お掃除の手間はかなり省エネ。


※「共生循環型住宅住宅へのガイドライン」は国土技術政策総合研究所・独立行政法人建築研究所の監修
※近藤が住宅専門書や業界紙などを読んで、これはと思うものの備忘録です。